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vol.05 住んではいけない?はずの屋根裏を快適住まいに大改造! リアルなイタリア生活リポート
新興住宅地らしく新しいデザインの外観をもつ玄関
子供の頃に憧れた秘密基地のようなワクワクする空間 La soffitta

夏のリゾートでも人気の高いPESARO(ペーザロ:マルケ州ペーザロ・ウルビーノ県の県庁所在地)に暮らす日本人建築家、中下洋氏の住まいを訪問。彼のイタリア暦はもう25年以上! この町では誰もが知る日本人と言っても過言ではないのです。
所在地はペーザロの中心部Centro Storico(チェントロストーリコ)と呼ばれる歴史保存地区からちょっと離れた新興住宅地。
半地下階+1階と2階にそれぞれイタリア人の家族、その上に屋根裏階があり、彼はそこを改造して住んでいます。天井の低さや斜めな感じが秘密基地っぽいですね。この家が建てられた60年代当時は居住が認められなかった屋根裏のスペース…その後イタリア独特の法律制度による特別税を払い“違法建築でも住んでもいい許可”を取ったそうです。広さは94u、東と西向きにテラスがあり風が気持ち良さそう。中央の仕切りを無くしてキッチンとリビングを一体にしたことで広い空間が生まれました。玄関は別々で一階は建物の左脇から、2-3階は正面から入ります。現在3階以上の建物にはエレベーターが義務付けられているのですが、ここは…もちろんありません!
仕事中の中下氏、忙しい中で振り向いてくれた1枚
上空からみた風景はどこにでもある住宅街だが、間取りは特徴あるものが多そうだ

シンプルなキッチンとリビング、仕切りを無くしたのは正解!
主人は慌しい出勤時間だが相棒犬Briciola(ブリチオラ)はのんびり

本を読んだり、ゆっくり考え事したりと彼にとって必要不可欠な空間

子供の頃、ハイジを見て屋根裏部屋のベッドに憧れたことを思い出す

間取りはシンプル、断面を見ると天井の低さが秘密基地のような住まいをつくり出している
La macchina classica

庭にある車庫には彼の宝物がしまってあります。彼の車はFIAT 124 SPIDER72年式で20年位前に購入した年代物、オートバイはエミリアロマーニャ州の警察が使っていたMOTOGUZZI V5という種類。両方ともイタリアクラシックカー協会に登録されている貴重なもので、税金や保険が優遇されているんだそうです。イタリアの文化保存に協力してるんだから優遇がないと維持できない!! と中下氏。でも普段使いの車は家の前の道路に縦列駐車しているとのこと。
車庫は敷地の左右両脇に出入口があり、建物を一周囲む造り。階下の住人が収集しているオートバイもかなり収納されていて現在7台の車と10台近いオートバイがあるそうです。

宝の箱である車庫。真っ赤に光るフィアットも、その後ろのバイクも大事にしまわれている
Bella citta! qui Pesaro!
夏になるとバカンス客でにぎわう広い砂浜

ペーザロは美しい海のリゾート地というだけでなくブドウ畑や果樹園も充実、緑も豊かで並木道が美しい街。海の幸も山の幸も美味! ワインも有名!! 素敵なところです。夏は“Mare Magnum Adriatico da gustare”(アドリア海を味わう)と呼ばれるお祭りがあります。ワインと郷土料理を試飲、試食! 中でも" brodetto alla pesarese"(ペーザロ風魚貝のスープ)は格別だそうです。味わってみたい! 中下氏もチーズやワインが大好き。彼曰く、ここの特産物であるFormaggio di fossa(地下穴のチーズ)は絶品とのこと。羊の乳を生チーズにして 9月から11月まで(陰暦に関係があるとか)地下の穴の中で密封熟成させた物。一緒に入れる木々の香料が染み込み、非常に香ばしいチーズに〜もう堪らないですね!
ペーザロは陶器をはじめとする伝統工芸品も多く、音楽やオペラも盛ん…ここはロッシーニの生まれ故郷なのです。
魅力的なこの街で一度バカンスを過ごしてみたいですね。

並木の緑が美しい街路、路上駐車も整頓されているように見えるから不思議…
地下の穴で熟成させたチーズを取り出し…試食の寸前!
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