6月17日からの3日間、「インテリアライフスタイル2003」の開催期間中に「21世紀のソファ・デザインコンペ」の受賞作9点が試作ソファとなって展示されました。


あなたが選ぶ「美しいソファ」ユーザー大賞について

来場者の投票を元に決定するユーザー大賞には、有効投票数1977票中614票を獲得したビー・シュア特別賞の作品が選ばれました。ただし、各優秀賞は商品化を前提として選定しているなか、ビー・シュア特別賞だけは商品化を意識せずに選出している点を考慮すると、単純に9作品を比較することができません。次点はタイム アンド スタイル賞の作品。いずれもユニークな学生の発想をベテラン職人がかたちにしてくれたものでした。

<ユーザー大賞>
ビー・シュア特別賞
<優秀賞>
アスタス賞 シボネ賞 ゼロファーストデザイン賞
タイム アンド スタイル賞 ハグ賞 プールアニック賞
ブレッツァ賞 ラ・メゾン・デピス賞




<cloud sofa>
木戸雅史
 学生

投票者からの声
会場で座る人が皆笑顔になってるんですね。遊び心が満点で家の中にあるといいなと思いました。
映画『トトロ』の猫バスはきっとこんな感じの座り心地なのでは。
雲をイメージしたコンセプトや実際に座った感覚が全部ひっくるめて“楽しい”という一言につきる。
座って、見て、触れて、一番ほのぼのできたから。
とても目をひくソファだった。今までに見たことのないフォルムをもち、それでいてしっかりくつろがせる。シンプルなこととその感触で決めた。
夏は暑そうだけど包まれる感じが良い。


1980年大阪生まれ。大阪芸術大学デザイン学科インダストリアルデザインコース卒業。現在、金沢美術大学大学院プロダクトデザインコースに在学中。今回はミネルバの宮本茂紀氏とスタッフの皆さんが制作を担当してくれた




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1963年東京生まれ。早稲田大学芸術学校建築設計科卒業。スタジオ80で研修後、SDAアルド・ロッシ建築設計事務所勤務。現在、横堀建築設計事務所で活動中。日本人の生活スタイルや座を考えてデザインした今回の受賞作には、女性らしい心配りが見られる。


<L SOFA>
小俣朝子
  デザイナー

投票者からの声
活用するスペースによって自分でデザインできる楽しみがある。
和の空間にもマッチするし、将棋や囲碁もできる。フレキシブルに使えるところがいい。
L字のパーツを組み合わせているところに魅力を感じたから。
今までありそうでなかったタイプで、実用性とデザイン性を兼ね備えている。品の良さを感じる。
ソファだけなのに、周囲の空間がイメージできる作品だったため。

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エルサレムのBezalel Academy of Art and Designでインダストリアル・デザイン学部修士号取得。現在もプロダクトから家具、パッケージや舞台装置デザインに至るまで幅広く勉強中。同シリーズで照明などもデザインしている。



<tangents>
Yael Mer
 学生 

投票者からの声
布やウレタンを使っていないのにとても体にフィットして座りやすかった。デザインも60年代っぽくて気に入った。
とても個性的で座った感触も良かった。
おもしろいから。
一切の無駄を省いていて、移動やセッティングもラクチン。
ソファという概念から最も遠いものに感じられて、新鮮でした。
斬新なデザインで、オブジェのよう。

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1974年ニューヨーク生まれ。N.Y.のPratt Instituteにてインダストリアルデザインを専攻後、フルブライト留学生としてデンマーク国立デザイン学校へ。現在はロンドン在住。今回のコンペで唯一ダブル受賞を果たした逸材。2002年N.Y.IDアワー受賞など受賞歴多数。



<Libri lounge>
Todd Bracher
インテリアデザイナー

投票者からの声
ソファの概念を拡張したことと、インテリア空間の融合を考慮した点が良かった。立てるとブックシェルフになったりして!
曲線の美しさプラス機能付き。家具というより建築に近い。
シンプルで知的な感じを受けつつも、ユニークさがあっていい。
さまざまな角度から座れるところと収納がついているのが◎。
両側から使える収納が気に入った。
寝転んだときに体にフィットする曲線が好き。

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1982年北海道室蘭市生まれ。現在、札幌市立高等専門学校専攻科2年に在学中。大胆な発想で、たくさんの可能性を秘めた作品に注目が集まった。デザインすることでモノの新しい在り方を提案していきたいと語る。



<Cell Sofa>
石川慎二
 学生

投票者からの声
ソファなのにその存在ひとつで部屋ができてしまうようなつくりがスゴイと思った。
インパクトが強かった。座るだけでなく小部屋にしてしまった発想がスゴイ!
バスを待っているときのバス停みたい。隣り合わせると自然に会話ができるかも。
押入れや屋根裏のような隠れ家っぽいところがいい。かくれんぼしているみたいな感じ。
肘掛がサイドテーブルとしても使えて、天井の照明がいい。

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1977年和歌山県生まれ。武蔵野美術大学大学院デザイン専攻建築コース終了後、2002年にapartment-TOKYO設立。今回の受賞を期に今後もまたより良いモノづくりに励んでいきたいと熱く語る期待のデザイナー。



<ME KU RE Sofa>
酒井博基
 デザイナー 

投票者からの声
並べ方などでいろいろな表情が出せるし、シンプルなデザインだから。
よじれたところがなんともいえない。
生地の光沢感が良い。大きさ。高さを含め、力を抜いて座れる感覚が心地良かった。
シンプルなのにあたたかい、日常生活に馴染む感じがいい。
色彩が落ちついていてやすらげる感じだから。

ぱっとみて「コレコレ!」と思ったから。これが一番素晴らしい。


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1974年ニューヨーク生まれ。今回のコンペではゼロファーストデザイン賞とダブル受賞した実力派。ザノッタ社での取り扱いがあるなど、すでに世界を舞台に活躍している新進デザイナー。今後のさらなる飛躍に注目したい。



<Red line sofa>
Todd Bracher
インテリアデザイナー 

投票者からの声
第一印象の雰囲気と存在感が気に入った。
クッションが程良い硬さでとても座り心地が良かったです。
ソファ・ベッドとして非常にシャープなデザインが気に入りました。
一目見て一番セクシーなソファだと思った。
ミ二マルなデザインの中にフレキシブルな要素があるところ。

凹凸感のある素材がタオル地みたいで親しみやすい感じがした。


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1973東京生まれ。I.C.S.カレッジオブアーツ卒業後、ゼネコン勤務。のちに建築家、前田紀貞氏に師事し、現在はプロダクトデザイン会社でデザイナーとして所属。天然素材を巧みに操る「ブレッツァ」との出会いに大変感謝していると語る。



<Dolce> 
三浦和俊
 プロダクトデザイナー 

投票者からの声
部屋に置きたい、置けそうだと思ったから。くつろげそうだし質感とフォルムがGOOD!
日本の気候風土にもなじむと思う。単純に欲しい。
主張が強すぎず床に近い今の暮らしに適していると思ったから。
日本的なオリジナリティを感じる。素朴で温かみがある感じにひかれた。
天然素材だから飽きがこなさそう。
のんびりしたくなる安心感があって好き。

素材も座り心地もやさしくて、他のものと組み合わせたときも心地良い空間をつくれると思った。


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1972年生まれ。Hongik Universityで木工と家具デザイン学士号取得。店舗のインテリアデザインやディスプレイ、プロダクトデザインを手掛ける。受賞したことはもちろん、イメージ通りの試作品が完成したことに満足しているとのこと。



<MY ZONE>
Kong,Duck Young
 インテリアデザイナー

投票者からの声
ソファによって座っている人の距離を変えるという発想がとても新しいと思いました。動かすことによって見た目の印象も変わるのでおもしろかったです。
自分が買う立場だったらこれにします。
1Pにも2Pにもできるところが良い。すごく便利そう。
スライドして一緒に座る人との距離感を保てるところ。椅子の堅さもちょうど良い。
日本の住宅事情に一番マッチしている。
お茶をするのにちょうど良い感じ。

どんな空間に置いても似合いそうで実用的なところ。



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