カーテンレールの天井付けとは?正面付けとどう違う?特徴や取り付け手順を解説
カーテンレールの正面付けとは?
カーテンレールの正面付けは、壁から垂直に張り出すようにカーテンレールを設置する方法です。
戸建住宅や賃貸物件では、この正面付けが多く採用されています。
正面付けの場合、カーテンは「Aフック」「Bフック」のどちらにも対応可能です。
正面付けのメリット
正面付けのカーテンレールには以下のメリットがあります。
- 窓全体を覆い、窓を大きく見せられる
- 窓を覆うので光漏れしにくい
- 装飾性のあるカーテンレールを取付けることができる
正面付けは窓枠全体を覆うように取り付けるため、外からの光を遮ることができます。とくに寝室など光を遮断したい部屋には、正面付けを検討しましょう。
また外からの冷気や強い日差しを遮るため、断熱性を向上させ、節電や省エネ対策にも有効です。
天井付けと正面付けそれぞれの見た目は個人の好みによりますが、正面付けにするとシンプルなものからデザイン性のあるものまで、様々な種類のカーテンレールの中から好きなものを選べるのも魅力のひとつです。
正面付けのデメリット
正面付けのカーテンレールには以下のデメリットがあります。
- エアコンやクローゼットのドア、家具にぶつかるリスクがある
- カーテンが窓からせり出すため、部屋がせまくなる
正面付けの主なデメリットは、カーテンやカーテンレールがエアコンや家具に干渉することです。
正面付けのカーテンレールは、日の光が漏れないようにレールの長さが窓枠より長く、窓を覆うようにつくられているため、窓の近くに設置するエアコンやクローゼットのドアにぶつかる可能性があります。
また窓より前に出るカーテンと家具が干渉しないよう、少し間隔をあけなければなりません。カーテンがせり出した分や家具を壁から離した分、部屋がせまくなってしまうデメリットもあります。
正面付けを検討する場合は、エアコンや家具などの位置も十分考慮して設置しましょう。
カーテンレールの天井付けとは?
カーテンレールの天井付けとは、窓枠内や室内の天井、カーテンボックスの天井面に設置する方法です。
天井付けを採用する場合、カーテンフックは「Aフック」を選ぶようにしましょう。
天井付けのメリット
天井付けのカーテンレールには、以下のメリットがあります。
- エアコンやクローゼット、家具にぶつからない
- 窓枠内にカーテンがおさまるため、空間が広くなる
- カーテンレールが汚れにくい
天井付けはカーテンレールが窓枠内に収まるため、エアコンやクローゼットのドアにぶつかりません。家具に関しても、カーテンが窓枠の内側に収まることにより、部屋の自由なレイアウトが可能です。また、空間が広くとれることも大きな魅力のひとつでしょう。
正面付けは外にせり出している分、カーテンレールにほこりがたまりやすい傾向にあります。しかし、天井付けであればレールにほこりがたまりにくく、清潔で快適に過ごせるでしょう。
天井付けのデメリット
天井付けのカーテンレールには、以下のデメリットがあります。
- 隙間ができるため遮光性・断熱性が低下する
- 窓の開け閉めが手間になることがある
窓枠内の天井につける天井付けではカーテンが窓を完全に覆わない分、隙間ができやすくなり遮光性や断熱性の低下を招きます。しかし、適切な対策を行えば改善可能です。対策の詳細は本記事の後半、「カーテンレールの天井付けでできる隙間のふさぎ方 」でご紹介します。
またカーテンが窓枠内に収まっているとカーテンと窓が干渉し合うため、窓の開け閉めがしにくくなる場合もあります。
天井付けタイプのカーテンレールの取付方法
天井付けタイプのカーテンレールを取り付ける場合、以下の3つの方法があります。
- カーテンレールの購入先に依頼する
- 業者に直接依頼する
- 自分で取り付けを行う
カーテンレールの販売店では、多くの場合取り付けに対応しています。しかし、販売店や業者に依頼すると、「取付費用」や「出張料」がかかるでしょう。
天井付けカーテンレールは準備と設置手順をしっかり理解すれば、自分で取り付けることも可能です。以下より詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。
準備手順
天井付けカーテンレールの取り付けをスムーズに行うには、事前に必要なものや下準備をしておくことが大切です。
しっかりと準備し、効率的に設置できるようチェックしていきましょう。
必要なもの
天井付けカーテンレールの取り付けには、以下の道具を用意してください。
- メジャー
- プラスドライバー
- ペンや鉛筆
- キリ(穴あけが必要な場合)
- 脚立や椅子
- 天井付けカーテンレール
- 取付用のネジ
- 下地探し(下地の位置が不明な場合)
上記の道具一式は、カーテンレールだけでなくロールスクリーンの設置など、ほかの場面でも活用できます。基本的な道具となるので、そろえておくと心強いです。
可能であればドライバーは「電動式」のものがおすすめです。負荷がかからず、スムーズに取付作業を行うことができます。
天井付けカーテンレールは高い位置に取り付けるため、脚立や背の高い椅子を用意しましょう。ただし、安全面を考慮し必ず安定した場所で行うことが大切です。
また、カーテンレールの設置にはレールを支えるための「下地」が欠かせません。その際は、ホームセンターなどで入手できる「下地探し」があると便利です。
下地の場所をチェックする
カーテンレールの設置で大切なことは「下地のチェック」です。下地がない場所にカーテンレールを取り付けると、カーテンの重みに耐えられず脱落事故につながることがあります。
一般的なカーテンボックスや窓枠周りには設置可能な場合が多いでしょう 。しかし、室内の天井に取り付けるときは下地の確認が必須です。そのため、下地の有無を確認してからカーテンレールを設置しましょう。下地は以下の方法で確認できます。
ノックして音を確認する | 軽い音がした場合:下地なし
固い音がした場合:下地ありの可能性が高い |
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「下地探し」を購入して確認する | 製品の説明書を参照 |
ただし、確実性のために「ノック」と「下地探し」の両方を行うことをおすすめします。
下地の位置が確認できたら、鉛筆で取付場所の印を付けておきましょう。
窓枠のサイズを測る
カーテンレールのサイズを決めるために、窓枠のサイズを測ります。
窓枠内の天井付けは、「窓枠の内側」が基準になるため、窓枠の内側にメジャーを当てて測定します。
「測定したサイズ-1cm(片側各-0.5cm)」がカーテンレールの適切なサイズです。サイズがわかったら、サイズが指定できるオーダータイプや伸縮タイプを選び、きちんと収まるものを注文しましょう。
室内の天井にカーテンレールを設置する場合は、窓枠内に設置するときほど正確な採寸は必要ありません。好みの長さに調節して、カーテンレールを注文しましょう。
もし、光漏れを抑えたいなら窓枠外側よりも大きいサイズのカーテンレールがおすすめです。正面付けのように窓全体を覆うことができるため、外からの光漏れが少なくなります。
トーソーのYouTubeチャンネルではカーテンレールの採寸方法をご紹介しています。そちらもあわせてご参考ください。
トーソーのYouTubeチャンネルはこちらです。
カーテンレールを選択する
カーテンやふさかけ同様に、カーテンレールにもインテリア性を高める種類やタイプがあります。カーテンとの組みあわせにより「窓辺のトータルコーディネート」を楽しむことができます。
ただし、カーテンレールには天井付けに適していない種類もあるため注意が必要です。購入前に天井付けに対応したカーテンレールかを確認してください。
カーテンレールの購入先は、直接店員と相談したい場合は実店舗がおすすめです。
もし、天井付け対応か不明なときは、直接販売店に問い合わせてみましょう。
設置手順
カーテンレールの下準備ができたら、カーテンレールを取り付けていきましょう。
主なステップは以下の通りです。
- カーテンレールを適切なサイズに調節する
- ブラケットの取り付け
- カーテンレールの取り付け
順番に解説します。
カーテンレールを適切なサイズに調節する
窓枠の天井に設置する場合、カーテンレールを適切なサイズに調節する必要があります。
伸縮タイプは事前に測っておいたサイズに調整し、次のステップに進みましょう。自分で切る必要があるときは、レールカッターを使用します。ただし、レールカッターは高価であることが多いため、サイズオーダーで注文することがおすすめです。
ブラケットの取り付け
天井付けの場合、ブラケットが不要なことがあります。そのため、事前にブラケットが必要なものか、直接天井面に付けるものかをよく確認しておきましょう。
ここではブラケットが必要な場合を解説します。
- カーテンレールの両端から5~10cmの間隔をあけてブラケットを設置する
- ほかのブラケットは等間隔に取り付けを行う
ブラケットの間隔は設置するカーテンレールによって異なります。指定の間隔内に取付けることでカーテンレールが安定するため、確実に行いましょう。
カーテンレールの取り付け
いよいよカーテンレールを取り付けます。
取付けたブラケットにカーテンレールを固定します。
サイズの大きいカーテンレールを設置する場合、事故防止のためにも2人以上で作業を行うことをおすすめします。また足場の安定を確認し、事故が起きないよう注意してください。
ブラケットをしない場合の手順
天井付けではブラケットを使用しないことがあります。取り付け前には確認しておきましょう。
ブラケットを使用しない時はカーテンレールの天面に開いている穴にネジをつけて取付けます。
ダブルレールを設置するときは、各レールの前後の間隔を約6cmあけて取り付けてください。
カーテンレールの天井付けでできる隙間のふせぎ方
カーテンレールを窓枠に天井付けするデメリットとして、「隙間ができるため遮光性・断熱性が低下する」ことが挙げられます。
適切な対策を行えば、このデメリットは改善可能です。以下よりご紹介するので、参考にしてみてください。
隙間を小さくする
カーテンとカーテンレールが窓枠内ぴったりに収まれば、隙間が小さくなります。カーテンとカーテンレールの採寸は正確に行いましょう。
カーテンの採寸は、以下を参考にしてください。
カーテンの幅 | カーテンレールの左右にあるエンドキャップのリングの間の幅を測る。カーテンのひだを考慮し、1.05倍したサイズを購入する。 |
---|---|
カーテンの丈 | ランナーの下から床や窓枠までの長さを測る。カーテンの裾が窓枠につかないように、測定した長さから5~10mm短いサイズを購入する。 |
カーテンが窓枠にぴったりと収まれば、光漏れや断熱性のデメリットも改善され、効果的な省エネにつながります。できるだけ隙間を防ぎたい場合は、サイズにもこだわってみましょう。
カーテンレールを天井に設置する
窓枠内の天井にカーテンレールを設置すると、いくらぴったりと収めても多少の隙間は否めません。その解消法として、カーテンレールを室内の天井に取り付ければ、窓を全体的に覆うことができるため、正面付けと同じ効果が期待できます。
窓枠の横幅から10cmほど大きめのカーテンレールを選ぶと、さらに光漏れを防げるでしょう。窓を覆う範囲を小さくするよりも、大きくすることで光漏れを遮断できます。
日本では正面付けが主流であるため、室内の天井付けは違和感があるかもしれません。しかし、海外では縦方向への視界を広げるこのスタイルがよく見られます。カーテンの種類によっては、インテリア性を強く発揮できる魅力的なスタイルになります。
レール一体型ボックスを活用する
カーテンボックスは、カーテンの上部とカーテンレールを隠すためのいわゆる「箱」です。レール一体型ボックスはカーテンボックスとレールがひとつになったもので、カーテンの上部が覆われるため隙間が目立たなくなる効果があります。
また、上部だけでなく左右の端もカーテンで覆うことができるため、横からの光漏れを防げる点も大きな魅力でしょう。外からの冷気や強い日差しをカットし、快適に過ごせます。
カーテンレールを見せたくない方や高級感のある雰囲気を求める方にもおすすめです。木製のカーテンボックスを活用すると、まとまりのある高級感をだすことができます。
窓辺にデザイン性を持たせ、部屋全体のスタイルをアップさせる魅力的なアイテムといえます。
カーテンレール選びならトーソー
トーソーでは天井に溶け込むようなシンプルなデザインから、インテリアのアクセントになるようなデザインのカーテンレールまで、幅広くあります。またデザインだけでなく、生活をより快適にする機能性を持ったカーテンレールやオプション部品を展開しています。
柔軟な対応が可能な天井付けカーテンレールは、さまざまなニーズや要望に応えることができるでしょう。限られた部屋に新たな空間を生み出す「間仕切り」として活用する方法もおすすめです。
多彩なカーテンレールはトーソーのカタログでご覧いただけます。
カーテンレール製品一覧|トーソー株式会社
https://www.toso.co.jp/products/c_rail/
まとめ
カーテンレールの取り付け方ひとつで、見た目や機能性は大きく異なります。正面付けと天井付け、それぞれのメリットとデメリットを理解し、生活環境にあわせて選ぶことが重要です。
天井付けの場合、隙間ができるというデメリットがあるものの、これは改善が可能です。隙間を作らないために、カーテンやカーテンレールを窓枠内にぴったり収めたり、室内の天井にカーテンレールを設置したりすることで光漏れを防ぐことができます。
天井付けのカーテンレールは自分で設置できる魅力もあり、窓辺を飾るひとつのインテリアとして楽しめるでしょう。理想的な部屋を実現するためにも適切なカーテンレールを選び、快適な環境作りを行ってください。
Madoかけ 編集部
「Madoかけ」はカーテンレール・ブラインドメーカーのトーソーが運営するメディアです。
窓まわり製品を中心にインテリアに関する情報を発信します。
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