フラットカーテンとは?ヒダありとの違いや作り方も解説!

まどかけの話

目次

フラットカーテン(ヒダなしカーテン)とは

フラットカーテン ヒダありカーテン

 

フラットカーテン(ヒダなしカーテン)は、カーテン上部の生地をつまんで縫製する「ヒダ加工」を施さないシンプルなカーテンです。

 

一般的なカーテンでは、1.5倍ヒダ(2つ山)や2倍ヒダ(3つ山)といったヒダ加工が施されますが、フラットカーテンはこの加工を行わず、1枚の布をそのままカーテンレールに掛けたようなナチュラルな雰囲気を演出します。

 

フラットカーテンは生地本来の風合いや柄をいかせ、とくにリネンやコットンといった天然素材との相性が良く、窓辺に高いインテリア性をもたせることも可能です。

 

フラットカーテンとヒダありカーテンを徹底比較

項目 フラットカーテン ヒダありカーテン
ヒダの有無 なし あり
イメージ シンプルでナチュラル 高級感があり豪華
柄の見え方 全体の柄がはっきり見える ヒダにより細かく見える
サイズ(カーテン仕上がりサイズ) カーテンレール幅×1.1~1.3 カーテンレール幅×1.03×1.05
重さ 生地量が少なく比較的軽い 生地量が多く重い
販売価格 安価 高価
生地の縫い合わせ 窓サイズ145cm以内では1枚布で対応可能な場合が多い 一般的な窓サイズ(100cm超)から生地の縫い合わせが必要
メンテナンス 軽量で取り外しやすい 重いため取り外しに労力が必要
光の取り入れ方 自然な透け感と柔らかな光の演出が可能 ヒダの陰影で光の変化を楽しめる

 

フラットカーテンは現代的でシンプルな空間づくりに、ヒダありカーテンは上質で落ち着いた空間づくりに適しています。

 

柄の見え方や光の取り入れ方も、フラットカーテンとヒダありでは印象が随分と変わるため、お部屋全体の雰囲気も合わせて検討することがおすすめです。

 

フラットカーテンのメリット

 

フラットカーテンを取り入れると、お部屋に次のようなメリットが得られます。

 

  1. 部屋が広く感じられる
  2. カーテンのデザインを見せられる
  3. 窓際が暗くならない
  4. 開閉のしやすさ
  5. 価格が抑えられる

 

各メリットを参考に、フラットカーテンをお部屋に設置したときのイメージを膨らませてみましょう。

 

メリット①:部屋が広く感じられる

フラットカーテンはヒダのないフラットなデザインがすっきりとした印象を与え、空間を広く見せる効果があります。

 

コンパクトなお部屋にも向いており、ブラインドやロールスクリーンのような感覚で使用できるので、インテリアの邪魔にもならずお部屋全体をスタイリッシュに見せてくれるでしょう。

 

メリット②:カーテンのデザインを見せられる

ヒダがないフラットカーテンは、柄物やプリントのデザインを1枚の絵画のようにはっきりと楽しめます。

 

デザインがくっきりとした北欧のブランドカーテンや刺繍入りのカーテンなど、本来の魅力を引き出し、窓全体に表現することが可能です。

 

メリット③:窓際が暗くならない

フラットカーテンはヒダがない分、ドレープ(生地がたまる箇所)が少ないため、窓際の採光を妨げずに自然な明るさを保てます。

 

例えば、窓辺に観葉植物を置く場合でも生地が厚く重ならないことから、生育に必要な光を遮りにくく、映える空間をつくれることも大きなメリットです。

 

メリット④:開閉のしやすさ

フラットカーテンは生地の量が少なく重さも軽いため、開閉がスムーズです。

 

とくに掃き出し窓のように大きな窓や、開閉を頻繁に行う場所では軽さが利点として働きます。また、汚れやすい場所では洗濯などのメンテナンス時の取り外しも簡単で、日常的にも使い勝手の良さを実感するでしょう。

 

メリット⑤:価格面

フラットカーテンは、通常の2倍ヒダや1.5倍ヒダのカーテンと比べて使用する生地量が少なく、価格を抑えられます。

 

柄や生地の質感が気に入ったカーテンが予算オーバーの場合は、ヒダありではなくフラットカーテンも検討してみることがおすすめです。

 

フラットカーテンのデメリット

フラットカーテンはお部屋を美しくシンプルに見せられるアイテムですが、いくつかのデメリットも存在します。

 

  1. カーテンを束ねた際の収まりが悪い
  2. フラット対応の商品が少ない
  3. 生地次第で安っぽく見えてしまう
  4. ヒダ感がつきにくい
  5. 遮光性の低下が気になる可能性がある

 

各デメリットもしっかりと把握したうえで、フラットカーテンの取り付けを検討すると後悔のない理想的な窓辺を実現できます。デメリットの詳細を見ていきましょう。

 

デメリット①:カーテンを束ねた際の収まりが悪い

ヒダのあるカーテンは、脇に寄せても美しく収まりますが、フラットカーテンは加工が施されていないため、きれいにまとまらないことがほとんどです。

 

とくに遮光生地のように厚手の素材の場合、張り感が強く不規則なシワが目立つこともあります。来客があるリビングといった場所では、開けたときの印象も考えることが大切です。

 

デメリット②:フラット対応の商品が少ない

一般的なホームセンターやインテリアショップでは、フラットカーテンの取り扱いが限られています。

 

オーダーカーテンであっても、ヒダありの2倍ヒダや1.5倍ヒダが主流で、フラット使用で注文できるカーテンを見つけることが難しい場合も。そのため、カーテン専門店で事前に相談したり、自作したりと工夫する必要があります。

 

デメリット③:生地次第で安っぽく見えてしまう

フラットカーテンは生地本来の質感・風合いが際立つため、素材選びが大切です。

 

光沢のある生地や安価な化繊素材を使用すると、全体的にチープな印象に見えることもあるため注意しましょう。

 

デメリット④:ヒダ感がつきにくい

形態安定加工されていないフラットカーテンは、カーテンに吊るすと自然なドレープ感を出すのが難しい製品です。

 

通常のヒダありカーテンのようなウェーブや、ふんわりとした優しい波状のヒダ感が生まれにくく、とくに新品の状態では平面的な印象になってしまいます。理想的なヒダ感を表現するには、生地の選び方や取り付け方に工夫を講じる必要があるでしょう。

 

デメリット⑤:遮光性の低下が気になる可能性がある

遮光カーテンをフラットにした場合、ヒダの折り重なりがないため、光が直接生地に当たる面積が増えます。そのため、寝室やシアタールームなど、完全な遮光性を求める空間では期待通りの効果が得られない可能性があるでしょう。

 

とくに両開きタイプだと、中央部分の隙間から光が漏れやすくなるため、開閉方向にも検討が必要です。

 

一方で明るさを重視する空間では、レースだけのフラットカーテンで十分な場合も。日中は適度な目隠し効果と採光を両立でき、シンプルな窓辺を演出できます。

 

フラットカーテンの選び方

フラットカーテンを後悔なく選ぶには、生地のサイズやカーテンのまとまりの良さに注目することがポイントです。

 

カーテン本体以外にも窓辺の印象を高める装飾レールの活用は、フラットカーテンを快適に使用するうえで大きく役立ちます。各ポイントを1つずつ見ていきましょう。

 

サイズはゆとりをもって注文

「フラット=平ら、水平」という意味から、フラットカーテンも平面的であるとイメージしがちですが、生地にゆとりがないと突っ張ってしまい隙間ができてしまいます。そうすると、本来の目隠しや光のコントロールといった役割を果たせなくなるため、サイズ選びは慎重に行うことがポイントです。

フラットカーテンのサイズを選ぶときは、窓幅に対して適切なゆとりをもたせましょう。生地サイズの目安は下表を参考にしてみてください。

仕上がりイメージ 推奨サイズ
最小限のウェーブ感 レール幅×1.1倍
標準的なウェーブ感 レール幅×1.3倍
たっぷりとしたウェーブ感 レール幅×1.5倍

 

厚地のカーテンには形状記憶加工を

遮光カーテンなどの厚手の生地をフラットカーテンにする場合、生地本来の張りが強いため、きれいにまとまりにくい特徴があります。

 

カーテンを開けたときの見栄えや、閉めたときの収まりを美しく保つには、形状記憶加工がおすすめです。見栄えだけでなくカーテンの開閉がスムーズにもなるため、収まりなどが気になる場合は店舗スタッフに相談してみましょう。

 

装飾レールもおすすめ

 

フラットカーテンの魅力をより引き出すには、カーテンレールにもこだわってみましょう。とくにハトメタイプは、大きな金具を上部につけ、レールに直接生地を通すスタイルで大きな余裕のあるヒダ感を楽しめます。

 

またカーテンの開閉もスムーズで、デザイン性・機能性ともに兼ね備えた装飾レールです。取りつけも簡単なので、フラットカーテンの魅力を引き立てる方法の1つとして検討してみてください。

 

フラットカーテンの作り方

 

近年では、フラットカーテンはナチュラルでモダンなインテリアの人気アイテムとして注目を集めており、自分好みの生地で手作りする方も増えています。

 

気に入った生地があれば、ぜひ自作にトライしてみてください。以下よりフラットカーテンの作り方を解説します。

 

材料

  • 好みの生地
  • ミシン糸
  • アジャスターフック
  • フラットカーテン専用の芯地

 

遮光カーテンや分厚い生地は加工が難しいため、初心者の方は柔らかい薄手のカーテンがおすすめです。

 

カーテンのサイズは、次の手順で決定しましょう。

 

▼カーテン幅

  • カーテンレールの長さを基準に採寸
  • 希望する倍率(1.1~1.5倍)をかける

(例)レール幅65cm × 1.2倍 = 78cm(仕上がり幅)

 

▼カーテン丈

  • カーテンレールのランナーのリング下から裾までを採寸
  • Aフックの場合:採寸値 + 1cm
  • Bフックの場合:採寸値 + 4cm

(例)丈188cm + Aフック1cm = 189cm(仕上がり丈)

 

▼縫い代寸法

  • 横幅:左右それぞれ5cm追加
  • 上部:2cm追加
  • 下部:16cm追加
  • 実際の裁断サイズは、仕上がりサイズに上記の縫い代を加えた寸法です。

 

道具

  • ミシン
  • 裁断用ハサミ
  • マチ針
  • ものさし
  • アイロン
  • フリクションペンやチャコペン

 

生地を裁断するときに、一般的なハサミを使用するとずれたり切りにくかったりするため、裁断用ハサミを使用しましょう。

 

作り方

1.裾の処理

裾が8cmの三つ折りになるよう内側に折り込む。アイロンでしっかりと折り目をつけ、端から端まで縫う。

 

2.両端(耳)の処理

左右の端を5cmの三つ折りになるよう内側に折る。アイロンで折り目をつけてから、上から下まで縫う。

 

3.上部の折り返し

カーテン上部を2cm幅で裏側に折り返す。アイロンでしっかりと折り目をつけ、形を整える。

 

4.芯地の取り付け

フラット芯を上部に合わせる。このとき、あとでフックを通す部分が両端の縫い目と重なるよう位置を調整する。位置が決まったら、端から端までミシンで固定する。

 

5.仕上げ

最後にアジャスターフックを取り付ける。フックは等間隔になるよう配置し、カーテンの重さが均等にかかるようにする。

 

これで自分だけのフラットカーテンの完成です。初めての方は生地の扱いに慣れるまで、端から少しずつ丁寧に作業を進めることをおすすめします。

 

窓まわりアイテムのことならトーソー

フラットカーテンで窓辺をシンプルに演出するなら、房かけやタッセルもおしゃれなものを選び、窓まわりをトータルコーディネートしてみてはいかがでしょうか。

 

トーソーでは、北欧やモダン、ナチュラルスタイルといったさまざまなテイストに馴染むカーテンアクセサリーをご用意しています。カーテンを決めたら、次は快適に使用できる房かけやタッセルにも注目してみてください。

 

また、窓まわりにフラットですっきりとした印象をもたせる場合、フラットカーテン以外にもロールスクリーンやブラインド、調光ロールスクリーンといった選択肢があります。窓まわりの快適性は、生活の質を上げるに欠かせない要素です。

 

ぜひトーソーの豊富な製品ラインナップから、あなたの暮らしに合った窓まわりアイテムを見つけてみましょう。

 

まとめ

フラットカーテンは、シンプルなデザインとヒダがないことで部屋を広く見せる効果があり、柄や素材感の魅力を引き出せるカーテンです。生地の量が少ないことから価格が抑えられ、メンテナンスも容易に行えます。

 

一方で、束ねた際の収まりが悪く、遮光性が低下するデメリットもあるため、設置する部屋を選ぶ必要があります。

 

後悔のないフラットカーテンを選ぶためには、窓際にゆとりをもたせることが大切なポイントです。自作する場合は、採寸方法に注意し、慎重に進めることをおすすめします。

 

フラットカーテンを取りつける際は、窓まわり全体をコーディネートすることで、その良さが際立ちます。フラットカーテンの質感や柄を活かし、理想的な窓まわりを完成させましょう。

WRITER 編集者情報

Madoかけ 編集部

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