クローゼットにハンガーパイプの後付けは可能？

ハンガーパイプは、クローゼットに後付けできます。ここでは下地があることを前提とした取り付け方法を2種類ご紹介します。

ハンガーパイプを取り付ける2種類の方法とは？

ハンガーパイプの後付けは、主に次の2種類の方法で取り付けられます。

 

1. クローゼットの壁から壁にハンガーパイプを渡す方法
2. クローゼットの枕棚からハンガーパイプをつり下げる方法

 

壁から壁に渡す方法は、下地があってもハンガーパイプが長すぎると衣類の重さに耐えきれず落下する恐れがあります。この方法では、ハンガーパイプの長さを120cmまでに留めておきましょう。

 

枕棚からつり下げる方法では、ハンガーパイプが長くても途中で「F型ブラケット」を取り付けることで中央部が支えられ、120cm以上の長さであっても可能です。120cm以上のハンガーパイプで取り付ける場合は、つり下げる方法で取り付けを行ってください。

 

ハンガーパイプを取り付ける際に準備するもの

ハンガーパイプをクローゼットに後付けするには、次の道具を揃えましょう。

「壁から壁に渡す方法」「枕棚からつり下げる方法」に共通する道具
ハンガーパイプ：直径25mmまたは32mmの巻きステンレス インパクトドライバー 下地チェッカー パイプカッター（自分でカットする場合） マスキングテープ 水平器

 

壁から壁に渡す方法	枕棚からつり下げる方法
D型ソケット2個	F型ブラケット2～3個 （150mmの超首長が取り付けやすい）

 

ハンガーパイプは強度の高さを求め、直径38mmやそれ以上太いものを使用するとハンガーがかけられなくなります。衣類をかけることが目的のため、太さは直径25mmまたは32mmのハンガーパイプを用意しましょう。またハンガーパイプには「巻きステンレス」と「オールステンレス」がありますが、材質に違いがあってもクローゼット内で使用するには、安価な「巻きステンレス」で十分機能します。

 

インパクトドライバーは、F型ブラケット取り付け時にあると便利な道具です。取り付けは電動ドライバーを使用してもややむずかしい作業なので、できればインパクトドライバーを用意してスムーズに行いましょう。

 

ハンガーパイプを適切な長さにするには、パイプカッターで切断する必要があります。しかし、多くの場合ホームセンターで対応してもらえるでしょう。今後大がかりなDIY予定がない方は、パイプカッターを購入するよりもカットしてもらうことをおすすめします。

 

クローゼットにハンガーパイプを後付けで取り付ける具体的な方法

それではいよいよ、ハンガーパイプをクローゼット内に後付けしていきましょう。ここでは前述した2つの方法を解説します。

 

方法①壁から壁に渡す

1. ハンガーパイプを壁から壁の幅より、5～10mm短くカットする
2. ハンガーパイプを取り付ける下地を「下地チェッカー」を使って探す
3. 下地を見つけたらマスキングテープで範囲を分かりやすくして片側のソケットをネジで取り付ける
4. 取り付け済みのソケットにハンガーパイプを引っかけ、反対側のソケット位置を確認する
5. 場所が定まったら反対側のソケットも取り付ける
6. 水平器を使用して、水平になっているか確認する
7. 両端のソケットのふたをしめて完成

 

この方法では「下地」がポイントとなり、マスキングテープでマーキングしておくことで、両側のソケットをスムーズに取り付けられます。また一人で作業を行う場合、水平器があると片側のソケット位置が決まりやすく、何度も付け直す必要がなくなるでしょう。

 

ハンガーパイプを水平に保つことは見た目だけでなく、使い勝手にも影響します。水平でないとハンガーが一方に寄ってしまったり、衣類の重みで片側のパイプに負荷がかかりやすくなったりするので、まっすぐと水平に取り付けることが大切です。

 

方法②枕棚からつり下げる

1. ハンガーパイプの長さを枕棚の内寸よりも短くカットする
2. 「止まり（両端）」「通し（中央）」のブラケットの取り付け位置をマスキングテープでマーキングする　※取り付け位置は、90cm幅ごとにブラケット1つが目安
3. 1つのブラケットをインパクトドライバーで、パイプを支える部分が下向きになるように固定する
4. ハンガーパイプを設置したブラケットに固定し、さらにほかの「通し」「止まり」を通してから順に仮止めする
5. 水平器を使って偏りや位置に問題がなければ本締めして完了

 

F型ブラケットは、全長90mm程度のものを使用するとハンガーパイプと枕棚の隙間が小さすぎ、ハンガーをかけるときに手間取ってしまう可能性があります。そのため、150mm程度の超首長F型ブラケットを使い、ゆとりを持たせることで使いやすさを向上させることが可能です。

 

枕棚からつり下げる方法は難易度が高いDIYのため、無理をせず業者に頼むことも視野に入れて検討しましょう。

 

クローゼットに下地がない場合の対処法

もしクローゼット内の取り付けたい位置に下地がない場合は、自ら製作することでハンガーパイプの設置が実現できます。ここでは、下地を設置する方法を見ていきましょう。

 

下地を作る際に準備するもの

クローゼットに下地を作るには、次の道具をご用意ください。

 

• 厚み約12mmの板×2枚
• 木工用のビス×8個
• ハンガーパイプ：直径25mmまたは32mmの巻きステンレス
• ソケット×2個
• インパクトドライバー
• 下地チェッカー
• パイプカッター（自分でカットする場合）
• マスキングテープ
• 水平器

 

下地となる板の幅は、クローゼットの奥行と同様の長さとし、高さはソケットが板からはみ出ないサイズであれば自由に決められます。「壁から壁に渡す」方法と重なる部分が多々あるので、そちらも参考にしながら進めていきましょう。

 

手順①板を取り付ける

1. 板を固定するための下地の位置を下地チェッカーで確認し、マスキングテープでマーキングする
2. ハンガーがかけられる適当な位置を決める
3. マーキングを目安に、木工用のビスが下地の中央になるよう板を固定する
4. 片側のクローゼットの壁にも同様に板を取り付ける

 

ソケットを取り付けるために、両側の壁に対して板を設置する必要があります。板に12mmの厚みがあり、取り付けながらビスで固定するのがむずかしければ、最初に穴を開けてビスを設置しておくと後々の作業が簡単になるでしょう。

手順②板にソケットを固定してパイプを取り付ける

1. ハンガーパイプの長さを両側の板の内径から2～3mm短く切断する
2. 片側のソケットを板に固定し、ハンガーパイプを取り付ける
3. ハンガーパイプのもう片方にもソケットを取り付け、壁に仮止めする
4. 水平器でハンガーパイプが水平になっているかを確認し、本締めをしたら完了

 

下地をクローゼット内に作ることは簡単なDIYといきませんが、適切なステップを踏むことでハンガーパイプを付けられ、収納スペースの可能性が格段に広がります。もしむずかしいと判断した場合は、業者に頼んで取り付けるのも一案です。

 

ハンガーパイプをお探しならトーソー

 

クローゼット内の収納スペースを広げ、便利にするハンガーパイプはさまざまな用途にも使用できます。ただし、扉なしクローゼットに設置する場合は、その外観も気になるところではないでしょうか。ステンレスのハンガーパイプはシンプルとはいえ、インテリア性において室内の雰囲気を損なう可能性があるでしょう。

 

トーソーではハンガーパイプそのものは取り扱っていませんが、クローゼットをおしゃれに見せられる「ハンギングバー」を提供しています。ハンガーが滑りにくい工夫やインテリア性を重視したシンプルなデザインなど、使い勝手の向上も見込めます。ハンガーパイプの代わりのアイデアとして、ぜひトーソーのハンギングバーもチェックしてみてください。

 

関連リンク：ハンギングバー施工事例

 

まとめ

クローゼット内にハンガーパイプがなくても、「壁から壁へわたす」「枕棚から吊り下げる」という2つの方法で後付けが可能です。しかし、この方法にはいくつかの注意点があります。設置方法に誤りがあると、ハンガーパイプが落下する恐れもあるため、本記事を参考に慎重に取り付けを行ってください。

 

トーソーでは、ハンガーパイプ同様の機能性を持った「ハンギングバー」を取り扱っています。クローゼット内もおしゃれに仕上げられ、ちょっとしたディスプレイスペースとしてもおすすめです。ハンガーパイプをクローゼットに取り付け、収納用品などと併用し有効的に活用していきましょう。