ロールスクリーンで間仕切りする際の注意点とは?メリット・デメリットなども紹介!
ロールスクリーンを使って間仕切りをするメリット
ロールスクリーンは、窓まわり以外に部屋を仕切る間仕切りとしても活用出来るアイテムです。ロールスクリーンを設置することで、主に次のようなメリットが得られます。
- スペースの有効活用が出来る
- 冷暖房の効果を高める
- 費用を抑えることが出来る
1つずつ詳しく解説します。
スペースの有効活用が出来る
ロールスクリーンの間仕切りは1枚の薄い生地で空間を仕切るため、圧迫感なく理想的なサイズ感のスペースを作り出すことが可能です。一方で厚さ約13cmの内壁で空間を仕切ると、ロールスクリーンよりも完全にスペースを区切れる反面、部屋が狭くなってしまいます。
また壁で完全に区切りをつけてしまうとスペースの柔軟性も低下し、空間の利用方法が限られてくるでしょう。部屋数確保のため多くの内壁をつくれば、その分圧迫感がある住宅の間取りとなります。ロールスクリーンは内壁で仕切るよりも遮音性やプライバシーが低くなりますが、家族構成・ライフスタイルなどの将来的な変化にも柔軟に対応出来る点が大きな魅力です。
オープンな雰囲気を保ちながら、スペースを有効的に活用したい場合はロールスクリーンを、完全な個室を確保したい場合は内壁が適しているといえます。
冷暖房の効果を高める
ロールスクリーンの間仕切りは、エネルギーコストを抑える効果も期待出来ます。広い空間をエアコンでコントロールするには、多大なエネルギーコストがかかる一方で、ロールスクリーンで仕切ると暖気と冷気の流入を軽減し、温度を一定に保つ役割を果たします。
とくに効果を大きく実感するのは、階段への設置です。夏場になると2階は屋根からの日射熱の影響を大きく受け、さらに熱気がたまりやすくなることから気温40度を越してしまうことも珍しくありません。これは高気密高断熱の家であっても見られることもあります。
例えば冬に、1階でエアコンをつけて部屋を暖めていても、階段から2階の冷気が下りてきてしまうと、その分部屋を暖めようとエネルギーが必要以上に使われます。それを防ぐにはロールスクリーンの仕切りが効果的で、階段にロールスクリーンを設置すると熱気・冷気の行き来を遮断し、結果的に十分な省エネ効果が実感できるでしょう。
費用を抑えることが出来る
ロールスクリーンの設置は1~3万円ほどですが、内壁を後付けする場合は10万円以上の予算は考慮する必要があります。さらに内壁の設置だけでなく、新しくつくられた部屋に電気を通したり、お気に入りの内装にしたりする場合は、工事費用が加算されることも把握しておくことが重要です。
将来的にライフスタイルが変わり、内壁を撤去したい場合にも当然撤去費用がかかります。内壁の撤去費用は設置時よりも倍以上の費用がかかり、約25~45万円ほどが相場とされています。
ロールスクリーンで仕切る方法と比べると、そのコスト差は大きく、内壁の設置は初期投資が負担になることが考えられるでしょう。ただしロールスクリーンと内壁のメリット・デメリットを総合的に判断し、適切な選択をすることが大切です。
ロールスクリーンを使って間仕切りをするデメリット
ロールスクリーンの間仕切りは安価にスペースを有効活用でき、さらに省エネ効果も実現する便利なアイテムです。しかしそのつくりから、以下のようなデメリットも存在することを把握しておきましょう。
- 広いスペースにはロールスクリーンが複数枚必要
- 操作チェーンやコードが邪魔になる
- 隙間が気になる
デメリットとともに解決策もご紹介します。
広いスペースにはロールスクリーンを複数枚取り付ける必要がある
広いお部屋を端から端まで区切りたい場合、ロールスクリーンは1枚ではなく、複数枚取り付けることになります。トーソーのロールスクリーンでは、幅2,700mm程度まで製作可能なスクリーンも 取り揃えておりますが、リビングに設置する場合は横並びに数枚追加で取り付けたいところ。一般的な6畳や8畳のサイズは以下をご覧ください。
- 6畳:約3.6m×2.7m
- 8畳:約3.6m×3.6m
6畳であれば1枚のロールスクリーンで仕切れそうですが、8畳では同じ長さのロールスクリーンを2枚以上設置する必要があります。ただし、必ずしも6畳の縦横の長さが上記の通りとは限らないため、まずはお部屋にどのようにロールスクリーンを設置したいかを決めましょう。
ロールスクリーンが複数枚にわたると開閉操作も倍になってしまい、手間がかかります。しかし必要に応じて一部のみを開閉したり、異なるカラーを組み合わせたりすることで空間をより豊かに表現することが可能です。
垂れ下がるチェーンやコードが邪魔だと感じてしまう
ロールスクリーンは、サイドに垂れ下がる操作チェーンや操作コードを使って開閉を行います。サイドにコードを設けない「プルコードタイプ」の操作方法もありますが、これはスクリーンの一番下部に設置されたプルコードを引っ張ることで開閉するというもの。
間仕切りとしてロールスクリーンを利用するには手間がかかるため、チェーンタイプやワンタッチチェーンタイプと呼ばれるコードでの操作が基本となります。この操作コードが場所によっては邪魔になってしまい、煩わしく感じることがあるかもしれません。また子どもやペットのおもちゃになったり、巻きつきによる事故を引き起こす恐れも考えられるでしょう。
対策として、チェーンを「コードクリップ」で邪魔にならない高さで束ねておくことで、邪魔にならず事故を防げます。コードクリップはカーテン専門店やオンラインショップでも入手可能です。
隙間が気になる
ロールスクリーンは、主に「正面付け」「天井付け」の2種類の方法で取り付けを行います。この取り付け方法は、場所によってスクリーンと壁との間に隙間が生じてしまい、隠したいスペースが少し見えてしまうことがあります。
正面付け | 天井付け |
---|---|
・窓枠や出入口の枠外正面に取り付ける方法
・全体を覆うので隙間が出来ず、遮光性に優れている ・スペースのプライバシー性を高めたい場合は正面付けがおすすめ ・ロールスクリーンが前にせり出すため、空間が若干せまくなる |
・窓枠や出入口の枠内に取り付ける方法
・ロールスクリーンが枠内におさまるので、壁とシームレスに設置可能 ・スクリーンと枠の間に1~2cmほどの隙間が生じ、角度によって隠したいスペースが見えてしまう
|
スペースを少しでも広くしたいときは天井付けがおすすめですが、製品の特徴上、左右のわずかな隙間を埋められません。ドア代わりの目隠しとしてロールスクリーンを活用する場合は正面付けを行い、出入口を覆う形で取り付ける方がプライバシーは確保されます。
ロールスクリーンの間仕切りの設置例をご紹介
ロールスクリーンの間仕切りの設置例を7つご紹介します。
ロールスクリーンは「目隠し」「省エネ」「空間の仕切り」など、さまざまな目的に幅広く対応出来るので、ぜひ参考にしてみてください。
洗濯機や収納スペース
住宅のなかでも生活感が表れやすい洗濯機まわりや収納スペースは、来客時さっと手早く隠したい場所でもあります。しっかりと隠したい場合は透過しない厚地生地のスクリーンを選び、正面付けで設置するのがおすすめです。多くの住宅で見られる洗濯機と洗面所の併設スペースも、まとめて生活感が隠せます。
また最近では低コストで済む扉なしクローゼットが増加傾向にあり、ロールスクリーンはそのドア代わりにもなります。クローゼットのドアは高価なうえ、劣化すると交換が必要です。その際にかかる費用なども含めると、ロールスクリーンはコストパフォーマンスが高いドアともいえるでしょう。
リビングとダイニング
リビングとダイニングが一体になったLDK間取りが主流の現代でも、来客などの際は空間を分けられるとなにかと便利です。ダイニングスペースも生活が表れやすい場所であり、来客時にはできるだけ隠したいと思う方も少なくありません。
ロールスクリーンをリビングとダイニングの間に設置し、空間を分けることで圧迫感のない2つのスペースが出来あがります。内壁を使用すると狭さから感じられる「圧迫感」は避けられませんが、ロールスクリーンというソフトな間仕切りは本来の広いスペースを感じさせながらも、空間を有効的に活用可能です。
階段
階段は、1階と2階の熱気・冷気が出入りする場所です。この空気の流入を階段でシャットアウトすることで、エネルギーコストの低減が図れ、結果的に省エネにつながります。ロールスクリーンのような薄い生地でも効果は十分に発揮され、とくに暑い夏場や寒い冬場にはそのメリットを感じられるでしょう。
夏場2階においては、1階からの熱気の流入を防ぎ、2階の熱気を確実に冷やすことができ、冬場は1階の暖気が2階に上がらないようにすることで室内の快適な温度を保ちます。とくにリビング階段は電気代節約のためにも、設置を検討したい場所です。
キッチン
キッチンは手元を隠すためにカウンターを高く見せたり、バックガードに扉を付けたりと、生活感を無くすためにさまざまな工夫が講じられている場所です。しかし急な来客時にはキッチンを丸ごと隠せると安心感にもつながり、時短も叶います。狭い範囲であれば、キッチン横に設置するパントリーのドア代わりとしてもおすすめです。
キッチンに設置するロールスクリーンは、ウォッシャブル対応や汚れに強いタイプを選ぶと、後々のお手入れが手軽になります。
畳スペース
洋風リビングの一角に設けられる畳コーナーは、子供のプレイスペースや家事室、客室としても使える便利な空間です。しかし和風の畳コーナーは、洋風のリビングとインテリアが調和せず雰囲気を損なうこともあるでしょう。
その際にロールスクリーンで2つの空間を仕切れば、各室内の雰囲気が区別され、それぞれの空間を大切に出来ます。間仕切りとしてスペースを取る引き戸も必要なくなり、まさに空間の有効活用が効率的に行えるでしょう。
ワークスペース
部屋の一部分を在宅ワークや勉強スペースとして活用したいときにも、ロールスクリーンの間仕切りが役立ちます。職場のように仕事に集中できる環境を、自宅に簡単につくりだせる点が大きな魅力です。
ロールスクリーンを使って周囲のものが目に入らないように区切れば、仕事モードに切り替えやすくなり、仕事も捗るでしょう。また急なオンライン会議の際にも、ロールスクリーンを下ろすことで視線をカットし、プライバシーを確保します。
子供部屋
子供部屋を広く設計し、小さいうちは伸び伸びと遊べる環境をつくり、成長に伴いプライバシーが必要になってきたら、ロールスクリーンを設置して仕切るというように、ライフスタイルに合わせた柔軟な活用方法も可能です。
子供部屋は短期間で家具の配置やお部屋の使い方が変わるため、空間にある程度の柔軟性が求められます。ロールスクリーンが持つ自由度の高さをいかせば、子供の個性や好みの変化に合わせて、常に快適な空間をつくれるでしょう。
ロールスクリーンで間仕切りする前に確認しておくべきポイント
ロールスクリーンを快適に間仕切りとして活用するには、以下のポイントを押さえることが重要です。
- 取付方法と取り付け箇所を事前にチェック
- 透け感・デザインの確認
- 操作方法や使いやすさを確認
- 遮熱などの機能面の確認
設置後に後悔をしないためにも、ポイントを1つずつ確認していきましょう。
関連リンク: 間仕切り・パーテーションカーテンの選び方とオススメ5選をご紹介
取付方法と取り付け箇所を事前にチェック
まずロールスクリーンをどこに設置するか決め、その場所に適した設置方法を選択しましょう。設置方法は前述した「正面付け」「天井付け」のほかに、「つっぱり式(テンションタイプ)」があります。「正面付け」「天井付け」で設置する場合には「下地」が必須です。しかし「つっぱり式」で取り付けるロールスクリーンは下地が必要ありません。
収納スペースのドア代わりとしたいときは、この「つっぱり式」にするとDIYが苦手な方も簡単に設置でき、賃貸のお部屋にも対応可能です。天井にロールスクリーンを取り付ける場合は「天井付け」の設置方法で取り付けます。「天井付け」は高い場所に設置することや、下地を探さなければいけないため、業者に依頼することも視野に入れましょう。
透け感・デザインの確認
スクリーンの透け感・デザインは目隠し機能やインテリアの調和の観点からも、忘れずにチェックしたいポイント。とくにプライベートゾーンに設置するスクリーンに透け感があると、目隠しの本来の役目を果たせません。
実際にスクリーンを店頭で確認することが確実ですが、近くに販売店がない場合は「遮光機能」があるロールスクリーンを選ぶようにしましょう。遮光機能があれば光を遮り、プライベートゾーンが透けてしまうことを避けられます。
また空間にロールスクリーンを馴染ませたい場合は、お部屋のベースカラーやメインカラーにしたスクリーンがおすすめです。一方で、柄のきれいなロールスクリーンは、絵画のように際立ちお部屋にアクセントをもたらします。
操作方法や使いやすさを確認
ロールスクリーンの操作方法の確認は、設置後の快適性も左右します。プルコードタイプはサイドにコードがなく邪魔にならない反面、開閉時の動作が大きくなる傾向があります。
間仕切りのロールスクリーンにおすすめの操作方法は「チェーンタイプ」「ワンタッチチェーンタイプ」の2つです。どちらもサイドの操作チェーンやコードを引っ張るだけで開閉が行えるので、ほとんど手間を感じません。
遮熱などの機能面の確認
ロールスクリーンにはウォッシャブル対応や遮光機能のほかにも、日射熱を防ぐ「遮熱機能」や「防炎機能」を持つタイプがあります。遮熱機能は暑い日差しが差し込む窓辺に適したロールスクリーンですが、室内の暖気の移動を軽減する保温機能も期待出来ます。
キッチン近くに設置するロールスクリーンはウォッシャブル対応や、防炎機能があるものを選ぶとよいでしょう。ロールスクリーンが持つ機能面にも注目すると、快適性が向上します。
ロールスクリーンをお探しならトーソー
窓辺の調光や目隠しだけでなく、空間を仕切ったり目隠ししたり出来るロールスクリーンは、多機能性と使いやすさを兼ね備えたアイテムです。トーソーのロールスクリーンは豊富なカラーバリエーションと機能性により、その魅力を引き出し、住空間に快適性をプラスします。
遮光機能や遮熱機能を備えたロールスクリーンや、レーザーカットによりプライベートゾーンであることをメッセージとして伝えられる「サイン」を施したデザインなど、多くのニーズに応えられる豊富なラインナップが魅力です。トーソーのロールスクリーンで、理想的な空間づくりを実現してみてはいかがでしょうか。
トーソー株式会社|カーテンレール・ブラインド 窓まわり製品の総合メーカー
https://www.toso.co.jp/
まとめ
ロールスクリーンを使って空間を仕切ることは大きなメリットをもたらす一方で、いくつかの注意点もあります。事前に選び方やデメリットへの対策を確認することで、ロールスクリーンを上手に活用し、快適に使用出来るでしょう。
空間の有効活用やエネルギーコスト、プライベートゾーンの目隠し方法にお悩みの方は、ぜひロールスクリーンの間仕切りを検討してみてください。内壁やドアを設置するよりも低コストで柔軟性のある空間づくりが可能です。
Madoかけ 編集部
「Madoかけ」はカーテンレール・ブラインドメーカーのトーソーが運営するメディアです。
窓まわり製品を中心にインテリアに関する情報を発信します。
RANKING ランキング
PRODUCTS 製品情報
- ドア・シェード・外付けロール
- ローマンシェード
- 外付けロールスクリーン
- アコーデオンドア
- ビニールカーテン
(ネットカーテン)